天候が心配されましたが、無事に移動完了。
毎年恒例のこの行事、昨年度はJazzコンサートでした。
今年度は伝統芸能です。
まず、滋芸狂言会の方々による狂言『柿山伏』から。
私は歴史の教員なもので、能や狂言が好きなのですが、さて中学生たちはどうでしょうか・・・。
コミカルな動きで物まねを強要される山伏の姿に大爆笑でした。
狂言は室町版の「コント」とも言うべき喜劇ですが、
動きの奥ゆかしさや空間表現の巧みさは格別です。
さて、演目が終わり、舞台袖から橋懸りを渡ってくるのは・・・。
なんと中学生!!
ワークショップで狂言の仕草を学びます。
いいなぁ・・・。
まずは狂言の姿勢から。
とあるマンガで、能や狂言の動きを「全力で止まる感じ」と表現していましたが、
確かにきつそうです。がんばれ!
笑い声の練習です。
「筋がいい」とほめられていました。
次は山伏が柿をもいで食べるシーン。
いい表情ですね。
食べます。
「さてもさても、これはうまい柿じゃ」
声の強弱や高低をつけるのが難しそうです。
4人ともなかなかの好演でした。
お疲れ様。
高校生からは「可愛い~」と歓声が上がっていました。
つづいての演目は『仏師』。
仏像を求めに都に出かけた男と、詐欺師のやりとりを描きます。
言葉遣いが難しく、内容がぼんやりとしか理解出来ていない生徒もいましたが、
何となくでも雰囲気で笑ってしまうのが狂言の面白いところ。
さて、狂言のあとは、豊来家 玉之助さんによる『太神楽』でした。
単なる曲芸ではなく、「喜びを言祝ぐ(ことほぐ)」という目的が素敵ですね。
生徒たちからは「すごい・・・」、「カッコいい!!」などの歓声が上がります。
こちらの芸などは、生徒が家で真似しないことを祈るばかりです。
しかし本当に凄い!
こちらは見たことのある方が多いはず。
「太神楽は「代」神楽とも言う」というお話が興味深かったです。
さて、最後の演目は落語。
林家菊丸さんによる『手水廻し』です。
中学生の皆さん、「手水」、読めますか。
方言の違いや言い回しの違いから生まれる誤解を面白おかしく語ります。
この後は高校生を交えたワークショップが行われました。
落語で用いられる話し方や間の取り方、声の使い分けの技術は、
日常生活でも役に立ちそうです。
「伝統芸能」と聞いて敬遠してしまう人もいます。
確かに言葉遣いなど、難しいものもありますが、
ちょっとした動きや短いことば、衣装や舞台の中に、
昔の日本の良さや美しさが「ぎゅっと」凝縮されています。
これを機に、中学生たちが大いに興味を持ってくれるといいですね。